ちょっと古くさいと思われがちの助産院で出産した主婦が助産院を勧めるポイント3つ

出産
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私は4人の子持ち主婦です。23年前、長女を妊娠したとき、出産する場所に『助産院』を選びました。

なぜ助産院だったのか、これから妊娠・出産する方々に、助産院でお産をするメリットについてお伝えできればと思います。

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数ある選択肢の中から助産院を選んだ理由

ちまたにはインテリアに凝ったおしゃれなクリニックや、出産祝いにフランス料理のフルコースが出てくるマタニティクリニックなど女性の心を惹きつける病院がたくさんあります。

少子化が進み、1人の女性が子を産む機会は減っており、産婦人科病院は人を呼びこむために魅力ある病院づくりをしています。

そんな中で、私が出産する場所として選んだのは、当時でもちょっぴり古くさいイメージの「助産院」でした。

家庭的な雰囲気の中でリラックスして産める

結婚当初、主人の会社の先輩の奥様が助産院で出産されたことを聞いて、

(助産院??いまどきどうして?)

そう思いました。また、助産院と言われても実際にはどういうものなのかピンと来ませんでした。

その後ほどなくして、私のお腹に天使がやってきました。

最初の診察も定期検診も、しばらくは新居の近くにあった高齢の院長先生がやっているごく普通の産婦人科に通いました。

どこで産むのか具体的な考えはありませんでした。

安定期に入った頃、母親学級で知り合った妊婦のお友達とマタニティスイミングに通いはじめたのですが、お腹に赤ちゃんがいるということ自体、妊婦さんの腰に相当な負担がかかります。妊婦さんは常に成長していく我が子の重み、負荷を感じながら家事をこなし生活しているのです。

ところがプールに入ると、体が軽くなって無重力のような状態になります。腰の痛みから開放され、とても気持ちが良かったのです。

「水の中=気持ち良い」

水中出産の素晴らしさを知る

ちょうどその頃、図書館で借りた出産に関する本によって、「水中出産」というお産の方法があることを知りました。

少し大きめの家庭用プールに旦那さんと一緒に入り、夫婦二人で赤ちゃんを迎える出産シーンが紹介されていて、それが興味深くとても感動的でした。

マタニティスイミングをしたことで、水に対する抵抗もなかったのです。

こうして、お産は「水中出産」、それを実践できるのは助産院、という公式が出来上がったのです。

医療器具などを使用せず、産後の回復が早い

分娩台もライトの光もない空間で待つ出産。

医療行為ではない自然分娩。

夫婦で待ち望む我が子との対面。

医療行為がないため、産後の回復がとても早いです。実際、お産を終えた私は浴槽から出て自分の足で歩き、ベッドのある自室まで行きました。

翌日たまたまNHKラジオが当産院から生放送の予定があり、前日の夜遅くに出産した私が出演を頼まれました。

長女を抱いて放送の場である診察室まで降り、インタビューに答え、和やかな雰囲気が全国に放送されました。

先生は、「ゆうべお産をした人とは思えないくらい元気でしょう?」とおっしゃいました。「自然分娩はそれほど負担のないお産なんですよ」とも。

最適な助産院を見つける

当時水中出産を行っていた助産院は数える程度だったかと思いますが、幸い実家からそう遠くない東京の墨田区に水中出産を行っている「福岡助産院」を見つけました。

七十代後半の福岡先生が若いスタッフとともに切り盛りしていた、古くからある助産院でした。

木造家屋の2階に4畳半ほどの個室が5部屋ほどと大広間があり、1階に診察室と待合室。まるで田舎のおばあちゃんちに帰って来たのかと思わせるような懐かしさがありました。

玄関には大きな柱時計、長年使い込まれてつやつやした廊下の床、待合室は飾り気のない、それでいてどことなく落ち着く居間のような空間。

また、先生の温かさやおおらかさ、芯の強さが感じられとても好印象でした。

私はその助産院でとても幸せな出産を経験することができました。

まとめ

助産院でのお産は、エプロン姿の助産師さんに囲まれ、赤ちゃんが「出てくる」タイミング(それは赤ちゃん自身が決めるそうです)までじっくり待つ、無理をしないお産です。

そのすべてが本当に温かく感じられるとともに、なによりも母体への負担が少ないため、産後すぐに歩くことができるほど。

医療行為を伴うお産では、妊婦さんの意に反して会陰切開のような医療行為が行われることもしばしば。その挙げ句、産後の痛みが辛かったり、回復に時間がかかったりすると聞きます。

助産院では赤ちゃんと妊婦さん自身が主体の、素晴らしいお産が実現できます。

これから妊娠・出産を経験する女性の皆さんが新しい家族を迎える場所として、助産院という選択肢を加えていただけたら幸いです。

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