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「彼らが本気で編むときは、」渋谷区LGBTQパートナーシップ

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プロローグ

マンションの一室、午後。締め切った部屋の窓際に干された洗濯物。それをたたむ少女。部屋は散らかり、台所のシンクには汚れて放置された食器たち。何日も料理などされていない様子。

少女は買い置きのコンビニのおにぎりやインスタント味噌汁を食べてしのいでいる。ゴミ箱にはおにぎりのつつみが溜まっている。夜遅く帰宅した母はだらしなく寝てしまう。

母がいなくなる

ある日、母親は置き手紙を残して家を出てしまう。娘(トモ)は書店に勤める母親の弟のもとを訪ねる。叔父である男はマキオ(桐谷健太)、姉の育児放棄は初めてではない。

独り身だった叔父マキオは今一緒に住んでいる女性がいるとトモに告げる。叔父の家で初めて逢った同居人は女性っぽいが明らかに男性だった。ほんのり化粧をしたリンコ(生田斗真)。

ネタバレ有】「彼らが本気で編むときは、」感想とあらすじ・伏線の徹底 ...

 

その日の夕飯、食卓には「トモちゃんが来るから嬉しくてたくさん作っちゃった」と唐揚げやかぼちゃのサラダ、たけのこご飯、味噌汁などが並んだ。

映画『彼らが本気で編むときは、』予告編 / 2月25日(土)全国ロード ...

 

布団を敷きながら、ともはリンコの胸元が膨らんでいるのを見て戸惑う

キャラ弁

次の日、マキオとリンコが出かけてから目を覚ましたトモは食卓に置かれた卵焼きを頬張り、編みかけの毛糸を見かける。家の中はきれいに片付いている。

用意してくれたお弁当はタコウィンナーやねこのおにぎりがかかわいいキャラ弁だった。

生田斗真主演『彼らが本気で編むときは、』キャスト・スタッフが“本気 ...

このキャラ弁、かなりハイレベル!本物の母親が愛情をもってしてもなかなか作れない出来映え!

けれどそのキャラ弁のせいで、ともはお腹を壊してしまう。帰宅したりんこが自分の作ったお弁当のせいでともがお腹を壊してしまったことに責任を感じて謝る。するとトモは、

あんまりかわいいお弁当をすぐに食べるのがもったいなくて、だめになったけど、どうしても食べたくて….

と答えたところで、リンコはトモのことを愛おしく抱きしめるトモの子供らしさがリンコの胸に響いた瞬間。

ここですでに、母性本能がリンコに宿っているのがわかる。

トモの幼なじみ

幼なじみのカイはバイオリンを習い、音大付属を受験するお金持ちのお坊ちゃん。

ある日、カイはともにある告白をする。校庭でサッカーをしている先輩のことを考えると、胸がもやもやすると。

トモは「きもい!!」と言い放つ。カイはクラスでもおとなしく、トモが唯一の友達。

リンコの母

トモがWiiに夢中になっていると、突然男女が家に入ってくる。リンコの母親フミコ(田中美佐子)とその再婚相手ヨシオ(柏原収史)。

フミコはサバサバした性格で、リンコに唐突に「胸はふくらんできた?」と聞く。

リンコが中学生だった頃の回想シーン

体育の授業で柔道をしているとき、相手の男子と組手の練習中、胸がはだけてしまったリンコは「きゃー!」と声を挙げてしまう。

女の子なら当然のリアクション。家に帰ったリンコは柔道着を投げ、やりどころのない思いに苦しむ。

フミコは学校に呼び出され、リンコが水泳や柔道の授業だけさぼるのだと注意される。女の子の心を持っているリンコには胸をさらけ出す海水パンツなどはくことができなかったのだ。

そして、告白。

わたし、胸がほしい。」そう泣くリンコにフミコは「そうだよね。リンちゃん、女の子だもんね。」と答える。

彼らが本気で編むときは、』生田斗真インタビュー|シネマトゥデイ

 

フミコは戸惑うことなく、すべてを受け入れている。母だからどんなリンコも受け入れているフミコが素晴らしい。

そして、リンコの思いに応える行動に出る。リンコにレースのついた可愛らしいブラジャー、毛糸で編んだ作り物のおっぱいを渡す。リンコは喜び、身に付ける。

特別養護施設にて

マキオは特別養護施設にトモを連れて行く。ヒロミとマキオの母サユリ(りりィ)が暮らしている。

その世話をするリンコ、サユリの爪を丁寧に手入れしている。そこにマキオとトモが入ってくる。トモは初対面の様子。

サユリはトモを娘のヒロミと勘違いして、「だらしない格好をして!」と叱る。ヒロミとサユリの間にはなにか相容れない確執のようなものがあるのだった。

母ヒロミのこと

特別養護施設のベンチでマキオとトモの会話のシーン。

マキオはトモの母ヒロミについて、「自分にとっての優先順位がうまく考えられなくなちゃうんだよ」と評価する。そして、母を捨てたことも告げる。

マキオとリンコの馴れ初め

トモが「マキオにとって一番優先するものってなに?」と質問すると、「リンコさん」と答える。

付き合うようになったきっかけは、マキオの一目惚れだという。母サユリの体を「丁寧に丁寧に拭いているのを見た瞬間、好きになった」と告白。

そのときの生田斗真の画像はとても美しく、天使のよう!こんな人に介護してもらったら幸せだろうなと思う。

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さらに、マキオの印象に残る言葉がこちら。桐谷健太の声だからまた特にいい!

「リンコさんのような心の人に惚れちゃったら他のことはどうでもいいんだよ。男とか女とか関係ないんだ」

これ、この映画のサブタイトルではないかと思う。男とか女とかじゃなくて、人間として魅力的ってことだから。

素晴らしくて拍手!!監督ありがとうございます、と言いたい!

トラウマとなったおにぎり

マキオとトモのところにリンコがやってくる。リンコは差し入れにコンビニのおにぎりを持ってきたのだが、トモはそれを口にした途端、気分が悪くなって吐いてしまう。

夜中、夢にうなされるトモ。母ヒロミが育児放棄をして毎日与えていたコンビニのおにぎり。「モはおにぎりが好きなのよね?」というヒロミの声にうなされているトモをリンコが優しく抱きしめる。

トモはそのぬくもりに落ち着きを取り戻し、「おっぱい、触ってみたい。」と言ってそっと触らせてもらう。

「普通よりやや硬めみたい」とリンコが言うと、「確かにやや硬いけど、気持ちいい」とトモは笑う。

ここ、母ではないけれど、大きくて深い母性を感じる。生田斗真の演技が素晴らしいとしか感想がない!

ピクニック

ある日、リンコとトモとマキオは桜の咲く公園にピクニックに出掛ける。

抜きつ抜かれつ自転車を漕ぐリンコの姿はお姉キャラではよくある、「普段は女だけど運動能力は男!!」という一面を一瞬垣間見ることができる。ふくらはぎの筋肉がもろ男(笑)

でも直後のシーンで披露する手作り弁当は、鯉のぼりに見立てたかわいいウィンナーの横に、トモが特に好きだと言っていた「切り干し大根」と「しじみの醤油漬け」があった。

トモちゃんがいる間に絶対作ってあげるからね」その約束を果たしたのだった。

どこまでも家庭的で優しい。芝生の上に正座をするりんこの姿は女性そのもの。

彼らが本気で編むときは、 | Netflix

 

リンコを罵倒されて

ある日、リンコとトモがスーパーで買い物をしているところをカイと母親(小池栄子)が見かける。声をかけようとしたカイに母が止める。

カイの母親は、トモに言う。

「お母さん帰ってこないの?ちゃんと食べてる?ずいぶん変な人と一緒にいるようだけど。困ったことがあったら言ってね。あなたは1人じゃないのよ。」

そして、

ああいう種類の人とは一緒にいな</span>い方がいい。

と続けた。

これに反発したトモは、カイの母の手を押しのけ、持っていた台所洗剤をかけてしまい、一騒動となってしまう。

トモにはリンコをおかしな人と侮蔑されたことが許せなかったのだ。トモにとって優しくて愛情のあるリンコが大切な存在になったことが分かる。

心が平らになる

帰宅後、リンコはトモに何があろうと今日のようなことをしては絶対にだめ!」と諭す。「何があっても飲み込んで踏ん張って我慢して怒りが通り過ぎ去るのを待つの。」

そして、「すっげー悔しいときとか死ぬほど悲しいときこれでチャラにするの。」と編み物を始める。

「ざっけんじゃなーよ!ちくしょーちくしょ!ってひと目ひと目編みながら。そうすると、いつのまにかシューと心が平らになるの」と言う。

トモは出来上がった編み物について聞く。「手袋でもない編み物、これはなに?」

するとリンコは「切った下のものの供養。人間の煩悩は108だからこれを108個編みあがったら燃やすの。そして戸籍を女に変えるの」と告げる。

これを聞いたトモも編み物をしてみたいとリンコに手ほどきを受け、リンコの夢が早く叶うように編み物を手伝う。

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リンコとマキオ結婚を考える

リンコはトモと暮らすうちに「トモのことが可愛くて可愛くてどうしようもない」とマキオに告げる。「このままヒロミが帰ってこなかったらトモを養子にしてマキオと三人で暮らしたい」と胸の内を明かす。

マキオもリンコへの真剣な気持ちを伝え、トモと家族になることを真剣に考えるようになる。そして、劇中初めてマキオとリンコのキスシーンが入る。この流れでキスシーンを入れたのはとても自然だった。

ママへの思い、複雑な気持ち

トモは性的マイノリティーLGBTと暮らしていることがクラスメートに知られ、嫌がらせを受ける。

学校を飛び出したトモは母ヒロミを見かけ、一目散に追いかけるが、逢うことはできなかった。自宅に戻ったトモは母がいなかったことにがっかりして、母の洋服を乱暴に引っ張り出し、顔をうずめて声をあげて泣く。

普段は見せないけれど、母を慕い、母の帰りを待ち続けている姿を描き、涙を誘うシーン。

「ママでもないくせに」

リンコとマキオの元に帰ったトモは、「どこに行っていたのか、ちゃんと言いなさい!」とリンコに叱られるが、トモは「ママでもないくせに」と言い捨てて、押入れに閉じこもってしまう。

ここはさすがに11歳の幼さ。母への恋慕と、母ではないが愛情豊かなリンコへの思いが上手く消化できないようすが描かれている。物分りのよい賢いトモもやはりまだ子ども、処理しきれない感情なのだろう。

普通じゃない、異常ってこと

カイは母親に、トモとは仲良くすることを禁じられる。「一緒にいた人(リンコ)が普通ではないからよ」と言われる。

カイは先輩の大野くんに惹かれている自分をどう捉えてよいのかわからず母の言葉にも追い込まれるように、自分が普通ではないのか悩む。

糸電話の告白

帰宅したリンコは押し入れにこもっているトモに糸電話で話そうと提案する。これ、可愛い演出。

会話の始まりはリンコが男だったときの名前、「りんたろう」だったと明かし、トモの笑いを誘う。

次に、自分の大きな手を眺め、体は女になっても手のデカさとマキオの子どもを産んであげられない悲しみをつぶやく

確かに、手の大きさや肩幅ってどうしても変えられないもの。そこに、越えられない壁として挿入した細やかさ、監督、よく気づいてる!って思う。

戸籍上の性別のせい

毛糸を買いに行ったリンコが事故に遭い、検査入院することに。病院に駆けつけるマキオとトモ。

リンコは男性ばかりの病室に入れられてしまう。心は女、でも戸籍上は男、保険証も男だから、と病院は取り合ってくれない。マキオは「人権侵害だ。差別だ!」と訴えるが、どうにもならない。

トモは病室にいるリンコの元に行き、泣く。リンコが可愛そうだったから、そして世の中の理不尽さに涙したのだろう。

リンコは静かに耐えていた。トモは「悔しい」と泣きながら、感情を平らにするためにひと目ひと目毛糸をたぐり、編みものをする

スーパーで感情をぶつけたときから成長したトモをリンコは

「よく我慢したね。偉いね。

と褒める。

リンコが何十回、何百回、何千回とこういうやりきれない思いと闘ってきたのだと思うと泣けてくる。

カイ自殺未遂

カイは日々先輩への思いが募り、とうとう先輩にラブレターを書く。が、それを母親に見つかり、手紙は破られてしまう。

そして、そのことで自殺を図る。幸いにも一命をとりとめたが、カイを見舞ったトモにすべてを伝える。

トモは幸運の50円玉をカイに渡す。こうしてカイにエールを送ったのだ。

児童相談所への通告

ある日、児童相談所の職員がマキオの家を訪ねてくる。カイの母親が「トモが好ましくないところで生活している」と児童相談所に通告したから。

様子を伺う児童相談所職員は江口のりこが演じている。帰宅したリンコを見て児童相談所職員は驚きの面持ち。

トモの腕にあざなど異常がないか、怪我はしていないか確認する。マキオの家での暮らしについて質問され、トモは不安と戸惑いを見せる。調査が終わると、トモはリンコに抱きつき、リンコも優しくトモを包み込む。その姿は母親と娘そのもの。

トモは実の母ヒロミからそんな風にしてもらった覚えがないのだろう、たぶん。生田斗真の母らしい自然の演技が光ってる~。

ずっと一緒に暮らさないか

108個の編み物制作にマキオも加わり、86個まで仕上がった。3人でそれを数えているうちにその〇〇〇カバーを投げ合うという悪ふざけが始まる。

ひとしきり楽しんだマキオが畳の上に寝っ転がってトモに言う。

このまま3人でずっと暮らさないか。

マキオもその気になったのだろう。そこにあるのは家族そのものだった。一般的な形ではないけれど、そこにあるのは確かに家族の形態をした愛情のある者同士の暮らし。

「家族って何?家族って何が大切なのか」を問いかけられているよう。

煩悩を供養

ようやく108個の〇〇〇カバーが出来上がり、3人は海辺に出掛ける。そこで、煩悩の108個の制作物を燃やした。こうして、リンコが戸籍上も女性になることに。

母が迎えに

そんな中トモの母親ヒロミが突然帰ってくる。当たり前のようにヒロミはトモを連れて帰ろうとする。

その時、マキオはトモを引き取って一緒に暮らし続けたいと申し出る。ヒロミは

「冗談でしょ?」

と取り付く縞もない。リンコも頭を下げる。

そこでヒロミが、

「あんたに何ができるの?生理が来たとき、ブラジャーを買うとき、わかるの?あんたは一生母親にはなれないのよ!」

と罵る。

それを聞いて思わずトモはヒロミを叩く。叩きながら、リンコがご飯を作ってくれたこと、キャラ弁を作ってくれたこと、髪を可愛く結ってくれたこと、編み物を教えてくれたこと、一緒に寝てくれたことを涙ながらに訴える。

どうしてママはしてくれないの!

ヒロミはそんな事、わからないよと言う。

けれど、うなだれて帰ろうとするヒロミの背中にトモは抱きつき、「ママと一緒にいる」と告げる。母への恋しい思いを吐き出したトモ。

彼らが本気で編むときは、』 - 映画レビュー

最後の晩

最後の晩となった寝床では、

「明日からはゲームを片付けなさいとか言わなくて済む、せいせいする」

とリンコが言えば、トモも

「髪の毛を引っ張られなくて嬉しい」

と言い返す。そんな風に言わなければ心を寂しさで心が折れそうだったのだろう。

そして、リンコの布団に潜り、リンコに抱かれながら眠るトモ。なんとも切ないシーン。

このままリンコと暮らしてほしいと願ってしまうところ。どうにか母親ヒロミの気が変わってくれないかな、などと考えてしまう。

翌日トモは3人で暮らした家を後にする。リンコが夜通し編んだものは…..

社会全体が変わらなければいけない

LGBTQについて問題提起した作品。LGBTQについてのテーマ、最近でこそ学校や職場でも理解を求めるようになってはいるものの、まだまだ理解不足や偏見が多いと思う。

性同一性障害によりどうしようもない苦しみを抱える人たち。障害者と健常者が共に行きていく社会を目指すように、この問題についても偏見を無くし、特別なことではないのだという考えのもとに社会全体が変わっていかなければならない。

そういう意味で渋谷区の取り組みに注目したい。渋谷区では「パートナーシップ証明書制度」を取り入れるなど、LGBTQに関して積極的な働きかけをしている。

渋谷区の取り組み

感想

とにかく生田斗真の演技が素晴らしい!その演技にどんどん引き込まれていく。リンコがだんだん女性に見えてくる。心の美しさが容姿に現れてくるよう。

リンコが食事をするシーン、箸の持ち方、何気なく立っている姿、細やかな部分で女性らしさが現れている。生田斗真はそういう細かい所に女性らしさを見出し、真似たのだと思う。

魅力的なキャスト

トモを演じた桐原りんかがまたいい演技をした。11歳ならではのあどけなさや大人になりつつある多感な面をうまく演じている。まっすぐに見るまなざしが純粋。

ドラマ「女のジルバ」でバーテンダーを演じる品川徹、同じく「女のジルバ」の江口のりこ、リンコの同僚佑香役をカメレオン女優と呼ばれる門脇麦、2016年に亡くなった歌手のりりィやリンコの中学生時代を演じる高橋楓翔、カイを演じた込江海翔、小池栄子らが好演。

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監督、受賞

荻上直子監督オリジナル脚本。

トランスジェンダーの真境名ナツキの母親が、我が子に「ニセ乳」を作ったというエピソードが載った新聞記事に着想を得た荻上が、母親に取材をしたのが映画制作のきっかけである。

文部科学省選定作品(少年向き・青年向き・成人向き)。

第67回ベルリン国際映画祭・パノラマ部門正式出品、ジェネレーション部門特別上映作品。ベルリン国際映画祭で日本映画初のテディ審査員特別賞と観客賞(2nd place)をダブル受賞した。

「Wikipediaから一部引用」

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