子供の頃は虫に興味津々で、虫取り網を持っては外に出かけ、色々な生き物を捕まえたり観察したりして楽しんだものです。
けれども、成長するにつれて多くの人が虫が嫌い、苦手と感じるようになることがあります。この現象は一体なぜ起こるのでしょうか?
大人になると虫が嫌いになる理由を探りながら、苦手な理由についても考察してみましょう。苦手な虫を克服する方法もお伝えしますね♪
大人になると虫が嫌いになる理由
大人になると虫が嫌いになる理由を考察していきたいと思います♪
自然との距離感
大人になると、都市部に住むことが多くなります。都市部では自然との接触が減り、虫や昆虫との触れ合いも少なくなる傾向があります。
そのため、自然界との距離が遠くなり、虫に対する興味や理解が薄れることが考えられます。
「好き」や「嫌い」という感情について研究している近畿大学産業理工学部の大沼卓也准教授は、
「なぜ大人になったら虫が苦手になるのか。」
について、2つの理由があるとおっしゃっています。
◆理由1 〈都市化〉
「近代化や都市化によって、防虫とか消臭とか、私たちは汚れにすごく敏感になる生活スタイルに変化しています。『ハチに刺された』のようなネガティブな経験がなくても、自然と切り離された空間にいる私たちにとって、『昆虫』を汚れのようなものと認識し、だんだんさわれなくなっていったのではと考えます」
◆理由2 〈苦手の連鎖〉
「『観察学習』と呼びますが、親や友人などが『嫌いだ』『苦手だ』という態度や行動を見せ、それを目の当たりにすることで、『これはよくないものだ』と学習します。昆虫が苦手になった子どもが親になって、自分の子どもに知らず知らずのうちに『苦手』を植え付ける。まさしく連鎖が生まれているのです」
NHK WEBサイトから引用 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230720/k10014135281000.html
社会的な影響
周囲の人々が虫を嫌う姿を見ることがあるかもしれません。社会的に虫が苦手という風潮がある場合、自然に影響されることもあります。
また、虫が媒介する病気や被害の報道が増えたり、昆虫を利用した映画、スパイダーパニックやミストやドラマの恐怖表現があると、虫への不安感が高まることもあります。
知識の深化
成長するにつれて知識や教養が増えることで、昆虫の生態や特性に対する理解が深まることもあります。
その結果、昆虫の存在が自分の暮らしに対するリスクを感じさせることもあり、苦手意識が生まれる場合があります。
虫が苦手な理由
虫が苦手な理由を挙げてみます。
不安感や恐怖心
虫は小さくて動きが早いため、予測がつきにくく、思わぬ場所に現れることがあります。その姿や動きに不安や恐怖を感じることで、虫を苦手とする人が多いです。
ゴキブリが苦手な理由ランキングでも、1位「見た目(色・形・大きさ)」2位「予測できない・素早い動き」3位「不潔・不衛生」というアンケート結果が出ました。
予測できない行動や犬や猫のように表情が読み取れないため、得体の知れないもの=恐怖となるのではないかと思います。
不潔感
虫は地面や汚れた場所にも多く生息しています。そのため、虫を見ると自然と不潔さを感じることがあり、苦手意識が強まることもあります。
ハエやゴキブリなどをまっさきに思い浮かべますね。生息している場所が汚れているため、虫=不潔と感じてしまうのではないでしょうか。
刺される・かまれる心配
人は虫に刺されたり、かまれたりすることで恐怖であったり心配の種になったりします。それは、痛みやかゆみを引き起こす場合があったり、場合によっては命を落とす危険もあります。
アブや蚊、ヒルなどの血を吸う虫に対する不安感がある人が多いです。蜂に刺されて、アナフィラキシーにより命を落とす例もあります。
不快な体験の経験
過去に虫によって不快な体験をしたことがある場合、それがトラウマになり、虫を苦手とする原因になることもあります。
知識の不足
虫の生態や特性を理解していない場合、不確かな情報や先入観によって虫を苦手とすることがあります。
得体のしれないものに、私たちは苦手意識や恐怖心を持ってしまいます。そこで、虫のことを理解することが大切です。
子どもの頃から虫が大好きだった写真家・今森光彦さんが、虫の野外でのくらしの様子と、虫のとりかた、これまで実践したかいかたを紹介。虫とりや飼育のコツやまめ知識など、今森先生ならではの情報が満載です。虫がすむ自然に目をむけ、生きものにとっての環境の大切さを考えさせてくれるシリーズ。この本をきっかけに、子どもたちは五感を使い、虫と知恵くらべをしながら自然や環境と生き物の関わりを体験することができます。
虫のことを知っていくうちに、虫に対する恐怖心が軽減するかも知れませんね。
虫を苦手に感じる人におすすめの対処法
虫を苦手に感じる人におすすめの対処法をご紹介します。
知識を深める
虫の生態や特性を知ることで、不安感を軽減することができます。本やインターネットで情報を調べて、虫について理解を深めることをおすすめします。
触れ合いを試す
虫に対する苦手意識を克服するために、少しずつ虫と触れ合う機会を作ると良いです。
例えば、動物園や自然科学館の展示などで、生きた昆虫に触れる体験をしてみると良いでしょう。
必要に応じた対策をする
虫が苦手な場面でも、虫除けスプレーや虫除けグッズを使用することで不安を軽減することができます。
大人になると虫が嫌いになるのはなぜ?苦手な理由や克服する方法まとめ
大人になると虫が嫌いになるのはなぜ?苦手な理由や克服する方法についてまとめました。
大人になって虫を苦手にする理由は様々ですが、知識の深化や環境の変化などが影響していることが考えられます。
私自身もそうですが、虫を苦手とする人は、理由によっては克服する方法もあります。虫に対する苦手意識を持っている方は、少しずつ対処法を試してみることで、虫との共存がより快適になるかもしれませんね。
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